ヴィーガン人口が少ないのにVegan Friendlyな国?!〜フィンランド編 Part1

世界ベジ紀行〜ひつじが訪ねるベジ仲間〜

Moi Vegaani!

こんにちは、たいちです!

今回は、僕が9ヶ月ヘルシンキに住んでいた時に感じた、フィンランド人のヴィーガンに対する考え方をお伝えいたします。

フィンランドに行くと、あらゆる場面でヴィーガンという言葉に出会います。ヴィーガンレストランはもちろん、普通のレストランにもヴィーガンメニューがあるところが多いですし、フィンランド全国のスーパーにはヴィーガン商品がたくさん並んでいます。

pulled oats という商品。オーツ由来の代替肉として非常に人気があります。
Oatly iKaffe こちらはオーツミルク。僕がいた頃、現地では大豆よりオーツの方が人気でした。

しかし、調べてみるとフィンランドのヴィーガン人口はたったの0.5%、約3万人です(※1)。日本(2.7%)やイギリス(1.2%)、アメリカ(3%)と比べると、比率としては少ないのです。

これはどういうわけなんでしょうか?

僕の体験談を踏まえ、その理由を考えてみたいと思います。

ヴィーガンは選択肢の一つ

僕が通っていたアアルト大学では、学生なら300円で食べられる学食があり、さらにヴィーガンの日替わりメニューも用意されていました。食堂の入り口に今日のメニューと、どの料理がヴィーガン対応なのかが表記されています。ビュッフェ形式が一般的なので、ヴィーガンの人は安心して食事ができますし、そうでない人も「今日はヴィーガンを選択しようかな」と、その日のメニューや気分で選ぶこともできます。もちろん「美味しそう!」と思って選ぶこともあるでしょう!ちなみに、このような学食はフィンランド国内すべての大学において同じです。

学食の風景
ある週のメニュー表。Vegan以外にも選択肢が豊富にある。

ヴィーガン料理は何もヴィーガンの人だけに用意されているものではないんですね。つまり「ヴィーガン or その他」で分断されているのではなく、誰もがヴィーガン食を「数多くある選択肢の中の一つ」として選ぶことができます。

これは大学だけでなく、友人宅に招かれた時はもちろん、街のレストランやパーティなどあらゆる食事場面で僕が感じたことです。

フィンランド人の考え方

男女平等や教育格差が少ないことなど、フィンランドでは社会全体として平等を大切にしています。前述の通り、それは食事に関しても同じです。人それぞれの考えや好みによって必要なものを選択できることが当たり前であり、望ましい状態だと考えられています。そのため、ヴィーガンも選択肢の一つに過ぎず、乳糖不耐症の人にはラクトースフリーの、グルテンを控えている人にはグルテンフリーの、大豆が環境に良くないと思っている人にはソイフリーの選択肢があり、それを自分の意志で無理なく選べるということに価値を感じている人が多いのです。

またフィンランドの人口は、大阪府よりも小さいため、流行が広がるのもすごく早いです。ヴィーガンやベジタリアンは今、環境への影響を小さくする手段として大変注目されています。他にも、野菜は量り売りにしたり、環境に優しい食品がたくさんあったり、代替タンパク質源として昆虫食が注目されていることから、コオロギパンが発売されたのですが、人気すぎて1ヶ月間手に入らなかったこともありました!(笑)

コオロギパンの特設コーナー。人気沸騰中!

身近な自然

大学の友人と森へ行った時の写真。フィンランドの森は美しい。

夏になると、フィンランド人は森にでかけ、ブルベリーやラズベリーを摘み、秋に近づくにつれてそれはキノコに替わっていきます。首都のヘルシンキからでもバスに1時間乗れば食べ物が豊富な森へ行けますし、多くの人は夏の家を持っているので、そこで休暇を過ごすことが多いです。自然との付き合い方が根本的に日本と違うことが、このような取り組み、人々の思想に影響しているのだと僕は思います。

最後に

この記事では環境問題を理由にヴィーガンを選択しているように書きましたが、実際の人々の菜食の理由は様々です。しかし環境フットプリント(※2)の減少が人々の大きな関心であることは間違いないです。

自然がなければ人間は生きていけない。大自然に身を置き、自然に感謝する国民性だからこそ、ヴィーガンという考え方は親和性が高いのでしょう。

森に出かけたら、一時間足らずでこんなにも集まりました!

以上、フードカルチャーからみたフィンランドのヴィーガン事情についてお届けしました!次回もお楽しみに♪

kiitos, hei! 

※1 https://www.wikiwand.com/en/Vegetarianism_by_country

※2 フットプリントとは、人間がどれほど自然環境に依存しているかを示す指標のこと。

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★執筆者:中野太一

元建築学生、現在はV-cookエンジニア 兼塾講師。外国の友人がベジタリアンだったことに衝撃を受ける。様々な食事のあり方を教えてもらい、フィンランド留学中にさらにその知見を広げ、日本にはまだ根付いていない先進的な考えを広めたいという思いでヴィーガンコミュニティの活動に加わる。

twitter: @taichi_jvc

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asami

『世界ベジ紀行〜ひつじが訪ねるベジ仲間』まとめ役。就職のため新卒でシンガポールへ移住。米系大手IT企業で研鑽を積み、本帰国後ベンチャー企業を経て2018年に辞職。現在は都内郊外でノンベジのパートナー&保護猫2匹と暮らす。家事を愛するミニマリスト。仏語少々。音声配信「Hello Vegan Radio」では、ゲストを迎えた企画を担当している。