ベジフレンドリーな学食〜ドイツ編Part1

世界ベジ紀行〜ひつじが訪ねるベジ仲間〜

Hallo!Wie geht’s?

Ich bin Mikiko!

みなさんこんにちは!お元気ですか?ドイツ人の夫を持つ、ヴィーガン主婦の みきこ です♪

今月は私がヴィーガンとなるきっかけになった、ドイツでの出来事についてお話させていただきます。

日替わりメニューであることに気がついた

今から8年前の2011年、私はチューリンゲン州のエアフルトという町にあるエアフルト大学で、言語学とドイツ語を学ぶために留学していました。

エアフルトはベルリンとフランクフルトの中間地点にあり、ドイツ全体から見ると、ほぼ真ん中に位置する町です。古き良き町並みが残る、旧東ドイツに属する中規模の地方都市でもあります。

当時大学3年生だった私は、ヴィーガンという言葉も、ましてやその知識もありませんでした。お肉も魚も乳製品も、食べたいものを食べ、好きなものを身につける毎日。動物や環境の問題などについても、当事者意識の薄い女子大生でした。

そんな私が、留学先の食堂であることに気が付きます。

“Vegetarisch”

日替わりメニューの中には、必ずこう記載された料理がありました。

これはドイツ語ですが、なんとなく意味がわかる方も多いかもしれません。

そうです、これは「ベジタリアン」という意味。

大学の学食では、当たり前のようにベジタリアン向けのメニューが用意されていたのです。

構内の様子

ベジタリアンオプションは当たり前

当時の私は、もちろんベジタリアンではありませんでした。

美味しそうなものであれば、ベジタリアンメニューかどうかに関わらず、興味本位でよく注文していました。

たとえば、伝統的なドイツのお菓子 “Hefeklöße”(ヘーフェクルーセ)という、蒸しパンにバニラソースをかけたものや、揚げたカリフラワーにヨーグルトソースがかかったものなど、時が経った今でも、当時のメニューを思い出します。


ヘーフェクルーセ (Hefeklöße)

お気づきの通り、それらには卵や乳製品が使用されているため、ヴィーガンではなく、あくまでもベジタリアン料理(ラクトオポベジタリアン)ですが、サラダやパスタの量り売りコーナーに行けば、ヴィーガンオプションも必ず用意されていました。

日本の大学ではベジタリアンオプションのある学食はまだまだ少ないようですが、私が留学に行っていた2011年の時点ですでに地方の大学の学食ですら、ベジタリアンの存在がごく当然のように認知されていたのです。

魚も痛みを感じている

留学中に、とても印象深い出会いがありました。

それは留学先の友人のひとり、ステファニーさん。彼女はヴィーガンでした。

ある日、彼女を含めた数人の友人たちと「一緒にカレーを作ろう!」という話になりました。

それまでの日本の生活では、周りに自分の信念で、口にするものや着るものを選択している人がおらず、またそんなことに無頓着だった私は、彼女に対し率直に「お魚は食べるの?」と、ヴィーガンの食生活を知らずに質問をしてしまいました。そして彼女はこう言いました。

「魚だって痛みを感じているから(私はそれに加担したくない)。」

無知な私を決して小馬鹿にせず、優しくそう答えてくれたのでした。

痛みを感じているのは、牛や鶏、豚だけではなく、魚も同じ。

現在では「魚の福祉」についても取り上げられることがありますが、「寿司」を伝統食とする島国生まれの私には、考えもつかなかった回答(発想)に、驚きが隠せませんでした。

その会では、マッシュルームやナス、玉ねぎ、ズッキーニなど、野菜だけで作ったカレーをみんなで食べました。「肉を入れよう!」という人は1人もおらず、自然とみんながステファニーに合わせたベジカレーを楽しんで食べていました。大切な友人への配慮を含め、みんなが楽しく食卓を囲む姿は、今思い返しても幸せな気分になれます。

そして私はゆっくりとですが、現在は可能な範囲でヴィーガンの生活を実践するようになっています。これには、留学中に知り合いその後入籍したドイツ人の夫(ノンベジ)も私の変わりように驚いているようです。タイミングは人それぞれだと思いますが、学生時代のこのような経験も、少なからず影響している気がします。

平和な共生

以前日本のあるTV番組でドイツのヴィーガン事情について取り上げられていましたが、肉好きで知られるドイツの人々も、主に健康面を理由にした「肉離れ」が加速してきていると聞きます。ヴィーガンソーセージやヴィーガンハムなどが、一般家庭の食卓に並ぶことも珍しくないようです。

2011年時点でも、周りを見渡せばベジタリアンやヴィーガンの人が1人はいて、ドイツはそれを自然なこととして受け入れる環境だったと実感しています。

私の友人ステファニーは、決して私たちに菜食を強制することはなく、また肉を食べている人のことを怒ったり卑下することもありませんでした。

あくまでも私の経験談ですが、ベジの人もノンベジの人も争うことなく共生していたドイツのあの環境は、今の私に大切なことを沢山教えてくれた気がしています。

エアフルトの風景

Schönen Tag noch! (良き日になりますように!)

★執筆者 西川美喜子(にしかわ みきこ)

英会話講師。留学中の体験やペットの死を経験し、アニマルライツの観点から2017年よりヴィーガンとして楽しく生活中。現在はノンベジのドイツ人夫と共生中。趣味はバードウォッチングと瞑想(さぼりがち)。

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ドイツのマクドナルドではヴィーガンバーガーが発売になりました!まだ食べたことがなく、とっても気になっています・・・。ドイツに旅行された際はぜひ試してみてください!

参考:https://www.plantbasednews.org/post/mcdonalds-launches-vegan-burger-germany

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asami

『世界ベジ紀行〜ひつじが訪ねるベジ仲間』まとめ役。就職のため新卒でシンガポールへ移住。米系大手IT企業で研鑽を積み、本帰国後ベンチャー企業を経て2018年に辞職。現在は都内郊外でノンベジのパートナー&保護猫2匹と暮らす。家事を愛するミニマリスト。仏語少々。音声配信「Hello Vegan Radio」では、ゲストを迎えた企画を担当している。