完全復活“フードバリアフリー”なお好み焼きで地球を救いたい!間絵莉子さんのワークショップ今月22日より再開

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「多様化を広げたい」と大阪・心斎橋で開催されていた“フードバリアフリー”イベントが戻ってきます。お好み焼きを一緒に作り、一緒に食べるというなんとも大阪らしいイベントで、2018年11月からこれまでに、約80人が参加してきました。しかし、主催する間(はざま)絵莉子さんは、仕事にイベントに、大忙しで4月に一度、活動休止。この度、「地球環境も腸内環境も!SDGs貢献なお好み焼きワークショップ」とタイトルを変えて、カムバック!そんな間さんに、どんな思いでイベントを開いているか、なぜ“ヴィーガン”ではなく“フードバリアフリー”という言葉なのか、お話を聞きました。

(取材・写真 神谷)

“お好み”に焼いて食べるから

ー最初にどうしてイベントを始めることにしたのでしょう?

「多様性のある社会」にしたいからです。日本にはまだまだ、数は多くないですがベジタリアン向け・ムスリム向けのレストランは確実にあります。しかし、食の制限のない人と食事を共有する場があまりないと思うんですね。

実は私は、ワーキングホリデーでカナダに滞在したことがあり、その間にベジタリアンになりました。みなさんの知っての通り、カナダはベジタリアン・ヴィーガン大国。困ることはほとんどなかったんです。しかし、帰国後感じたのが「日本はベジタリアン・ヴィーガンにとって生きにくい社会だ」ということでした。
そう思っていたある日、たまたま東京でヴィーガンだという観光客と仲良くなったんです。それで「日本滞在中には何を食べているの?」聞いてみたら「何を食べられるか分からないから、ヴィーガン対応のレストラン以外ではサラダばかり食べている」と聞きました。
すごく残念だった。そして日本には精進料理という文化もあるのに、なぜこんなに菜食主義者への配慮が無いのだろう?と、疑問に感じました。

いくらヴィーガンのレストランが増えても、食の制限がない人が食の制限がある人を理解しないと「多様性のある社会」にすることは難しい。それなら、自分でイベントを開いて、食の制限がある人も、無い人も、同じ食卓のものを食べ、同じ時間とそれぞれの価値観を共有することで「多様性がある社会」にしていけたら、と思い始めました。

お好み焼きの作り方をレクチャーする間さん(右)。写真は3月に開催された時のもの

ーイベントはほとんどの方が外国の方ですね。

英語での告知をメインにしていたので、参加者の半分くらいは外国の方でした。ムスリムやベジタリアン・ヴィーガンの人も多いですが、それ以外の方も来られますよ。垣根のないイベントを目指していたので、私にとっては色々な人が来てくれることはとても嬉しいですね。
大阪らしい「お好み焼き」を一緒に作るという体験で、日本人も外国の方もすごくワイワイできるんです。みんな「美味いものを食べたい」という気持ちは万国共通。食を通してお互いの価値観を共有・理解してもらう場になれば最高です。

ーイベントではお好み焼きがメインですよね。なぜお好み焼きなんでしょう?

まず、私は大阪生まれ、大阪育ちの生粋の大阪人だから、思い入れが強いんです(笑)。大阪名物であるお好み焼きは、素材も作り方もすごくシンプルで、世界のどこにいても食べることが出来る。しかも、美味しい。これは大阪人として誇れる食文化だと思いました。
そしてお好み焼きは“お好み”で作ることができるので、自分の好きなようにアレンジができる。いろんな国や文化の方、さらに食の制限がある方が多く来られるイベントなので、どんな具材を入れても「美味しい」さらに「こんなトッピングもありなんだ」と思ってもらいたかったんです。

実際、イベントを開催する前にカナダやアルゼンチン・チリ・コロンビアの友達にもお好み焼きを振る舞ったことがありましたが、みんな「美味しい」と喜んでくれたので、この味は「外国人にもウケる!」と確信しました。

前回のイベントも様々な国の人が集まって、みんなで大阪名物を楽しんだ。

自分が楽しめるイベントに

ー4月の開催を最後に、少しブランクがありました。一度休止した理由は何だったんでしょう?

一番は疲弊ですね(笑)。普段は普通に会社員として仕事をしています。このイベントのため、SNSでの発信やイベントで出す料理の準備(お好み焼き以外にも毎回8~9品ほどサーブ)、当日の運営など、全てを1人でやっていたので疲れてしまった……というのが正直なところです。
それに加えて、毎回イベントは赤字。集客が下手だったのと、料金設定が安すぎてしまっていました。自分自身が楽しめなくなっていって「これじゃだめだ、見直しが必要だな」と感じたんです。なので再開するときは私自身が「イベントをまたやりたくてしょうがない」と思う時期に再開することを決めていました。

ー2ヵ月経って、また復帰することになりましたね。

2ヵ月と言うと少し短い気もしますが……今は元気になりました!イスラム教のラマダン明けにやりたいな、と思っていましたし、時期的にもすごく良くて。
それについ先日、梅田で開催された「Vegan Market」で開いたワークショップでの出来事も復帰の1つの理由かも。ワークショップは「ヴィーガンを知ってもらうため」に開いたもので、そこでも参加者のみなさんに、お好み焼きを振舞いました。ノンベジの方も多く参加していただいたのですが、ベジミートを食べて「お肉みたい」と驚いていて……さらにお好み焼きも「美味しい」と喜んでもらえたので、すごく励みになりましたね。

梅田のど真ん中で開催されたヴィーガンマーケットで開催したワークショップ。たくさんの人が参加した。

バリアフリーに加えて「食エコ」も

ー22日で行われるイベントは今までのものと少しタイトルも違います。

そうですね。タイトルはずばり「地球環境も腸内環境も!SDGs貢献なお好み焼きワークショップ」。ちょっと盛りだくさんなんですが、自分の思いを詰め込みました(笑)。

これまではお好み焼きの基本の作り方をレクチャーした後、来てもらった人に自由に作ってもらう形にしていました。その形はこれからも続けようと思っていますが、今回から“レシピ付”にする予定です。手渡すレシピには、日本以外の国でも作りやすいように代替材料の記載もしておくので、世界中どこでも気軽に、ヴィーガン食を作れるようにして、ハードルを下げたいと思っています。

また「“普通”のお好み焼きでは面白くない!」と思い、新たに開発したおから100%を使用した生地のお好み焼きを食べてもらいます!おからとキャベツという、食物繊維たっぷりの最強の組み合わせなので、翌日の便通が良くなること間違いなしです(笑)。

「菜食が地球環境に良い」ということ、今流行りの「腸内環境」を掛け合わせて、今まで「自分の行くイベントじゃないな~」と思っていた人たちにも来てもらいたいですね。

イベントの最後には間さんの思いや、ヴィーガンについて説明する時間も。お好み焼き片手にみんな真剣そうな表情で聞く。

ー今後、どのような活動をしていきたいですか?

そうですね、今後は「食エコ」と「食のバリアフリー」この2つを広めるための活動をしていきたいと思っています。
食エコは「毎日のことだからこそ、少しでも環境に配慮した食を意識する」という意味の私が考えた造語です。地球上の人口が増え続けている現代、今のような食料供給方法はまったく持続可能的だとは思いません。このままでは世界は破綻してしまうのではないか……と危惧しています。私は、動物愛護という観点よりも、ヴィーガンは環境保全に貢献する選択肢の1つだと強く考えています。なので「地球の将来を考えてヴィーガンという選択肢を考えてみませんか?」と参加者に問いかけるイベントにしていきたい。少しずつでも良いから菜食を始めていただくように促進してきたいんです。
そしてこれまでの同様に、食のバリアフリーも進めていきます。国際化が進んでいる世の中ではこれまで以上に必要になってくるからです。

この2つをイベントを通して伝えていくのはもちろん、今後は学校などにも出張授業などに出ていけたらいいなあ、と思っています。また、イベントをお手伝いしてくれる方も大募集! お気軽に声をかけていただければと思います。

★間絵莉子(はざま・えりこ)
人生を無駄にしないために「健康」「楽しむ」「ネタにする」が3大ポリシーな大阪人。
30歳を過ぎて製薬会社の開発職をやめて、ワーホリ2ヶ国、北中南米、南極まで大縦断。
本業の傍ら、イベントの開催場所でもある心斎橋のサンテカフェでアルバイトながら、メニュー開発をしている。

イベントのフェイスブックページ @FoodBarrierFree

Instagram @rikejo_84
@vegetariko.jp
FaceBook @hazamae


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Mana Kamiya

理事特定非営利活動法人 日本ヴィーガンコミュニティ
『ひつじの。』編集長。地元新聞社の記者になったのち、オーストラリア・メルボルンに移住。現地の日本語フリーペーパ誌でフリーランスライターをしながら、レストランやカフェのアルバイト、ツアーガイドなどを経験。2018年夏に日本に帰国したのち2018年10月より再び新聞社で働き始める傍ら「多様性のある社会」の実現を目指し、いろいろなことに挑戦中。趣味はクライミング。

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Posted by Mana Kamiya